CAP (Child Assaults Prevention) とは、子どもが自分の心とからだを大切にして生きていくための人権意識を育てると同時に、いじめ、虐待、性暴力、誘拐といった様々な暴力から子ども自身が自分を守るための教育プログラムであり、人権意識、エンパワメント、コミュニティの3つの柱から構成されています(資料. 北海道CAPをすすめる会)。
また、CAPプログラムは、子どもワークショップ (就学前プログラム、小学生プログラム、中学生暴力防止プログラム、障がいのある子どもへのプログラム)とおとなワークショップ(教職員ワークショップ(専門職)、保護者ワークショップ(地域))の2側面から展開されています。
このCAPプログラムは、学校、家庭、地域が連携して、子どもの暴力を防止しようとする試みで、1978年にアメリカのオハイオ州でおきた事件をきっかけにレイプ救援センターがこのプログラムを始めました。日本には、1985年に森田ゆり氏(CAPトレーナー)によって紹介され、1995年からCAPスペシャリスト養成講座が開かれ、全国にこのプログラムが広がっています。1997年から2018年3月までの期間に、おとな約204万人、子ども約340万人、あわせて544万人以上がプログラムに参加しているそうです(NPO法人CAPセンター・JAPAN; 検索日2019/6/21, http://cap-j.net/program/data)。
今回、私は、保護者ワークショップに参加してきました。心に残ったことは下記の2点です。その他にも学んだことはありますが、この2つは、わが子が『自分は大切な人である』と認識できるようになるまで、繰り返し伝えたい内容です。
1.子どもの権利:安心、自信、自由
2.子どもができること:いや(NO)、逃げる(GO)、話す(TELL)
私が子どもに望むことは、『自尊心』『自己効力感』『自己肯定感』を持ってもらいたいということです。そのためには、親である私が子どもにどのように接するかという課題もありますが、今回のプログラムに参加して、私は、『生まれながらにして誰もが平等に基本的人権を有し、安心して、自信を持って、自由に生きる権利を持っている』ことを子どもに繰り返し伝えていきたいと思いました。CAPの就学前プログラムは3歳以降の子どもを対象にしています。権利や人権といった言葉は、子どもには分かりづらいかもしれません。でも、月齢に合わせて大人が分かりやすく伝えていくことで、子どもなりに自分という存在の大切さ、それを他者から侵害されたときに自分ができることを理解するのではないかと考えています。
また、おとなができることとして、心に残ったことは、『聴くことはだれでもできる心の手当』という言葉です。『聴く』『何ができるかを一緒に考える』ことを私は『傾聴』『寄り添う』ことと置き換えて理解しました。
子育てをしている身としては、いろんな方に支えられて生活していることを実感します。保護者の立場で、わが子を、また、地域の子どもの権利や人権を守ることができる存在でありたいと思いました。このCAP保護者ワークショップへの参加はとてもおすすめできます。このCAPプログラムが、子ども、おとなにたくさん浸透されますように。
ご関心のある方は、CAPセンターのホームページをのぞいてみてください。NPO法人CAPセンター・JAPAN:http://cap-j.net/ (検索日2019/6/21)
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