2011年11月17日木曜日

卒業研究を教える立場になって

今この時期、まさに修羅場を迎えているが、私は恵まれた環境で研究手法を学べたことを改めて思っていて、というか、思い出していて、本当に言葉では言い表せないくらいの気持ちを持ち、感謝している。例えば、先輩が終電まで指導してくれたり、疲れた頃に差し入れをもってきてくれたり、とことんディスカッションをする機会を設けてくれたり、個別でフィードバックを返してくれたり。それだけの時間や労力を惜しみなく後輩の研究指導に費やしてくれても、私たちにはその見返りなんてものは1ミクロンも思っても期待してもいなくて、ただ自分も先輩からそう習ってきたからと言って、そのときの恩を返してるだけだといってくださった。ご自分の研究活動がどんなに忙しくても。そして、それを私たちが後輩に返してくれれば、自分たちはそれで十分だといってくれた。そんな研究室で私は育てていただいた。恩師もそう。どんなに仕事が忙しくても、迷走中のときのディスカッションを重ねる時間やアポなしの訪問などは、惜しみなく学生にさいてくださったし、快く迎えて
くださった。その一方で、悶々と悩む時間もちゃんと用意してくれて、それを間接的に見守ってくださった。私はとことん考える時間をもらって、もうこれで限界だと思うほど、研究に対して後悔しないように向き合う強さを教えていただいた。今さらながらとても感謝していて、私はそのご恩を今卒研生に返してる。どんなにへとへとでも時間を作って、考える時間やディスカッションする時間を大切にしている。そして、いつか卒研生が次世代の後輩に、微力ながら私がしてきたことを思い出して返してくれれば、今例えどんなに体力的に厳しくても本望だ。

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